Q&A回答 君島さん第29回みるみるセミナー

2026年8月19日開催 第29回みるみるセミナーでは、講演中のQ&AやChat欄を通じて、参加者の皆さまからたくさんのご質問やご感想、臨床現場からの声をお寄せいただきました。

当日は時間の都合上すべてのご質問にお答えすることができませんでしたが、講師の君島真純先生に、セミナー終了後あらためて一つひとつ丁寧にご回答をいただきました。ご多忙の中、参加者の皆さまの質問にあらためて向き合い、ご回答くださった君島先生に心より御礼申し上げます。

片頭痛や羞明、遮光眼鏡…臨床現場の疑問や悩みが数多く寄せられています。セミナーにご参加いただいた方はもちろん、当日参加できなかった皆さまにも、今後の診療・検査・眼鏡選定の参考としてご覧いただければ幸いです。

あわせて、Chat欄に寄せられた参加者の皆さまの気づきや感想もご紹介します。

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Q&A

Q1 K.K.さん

質問
血管拡張に伴う三叉神経の圧迫が原因で頭痛が出るとのことですが、ヘルペスとかって関係ありますか?

回答
ヘルペスと片頭痛というのは、帯状疱疹の原因として三叉神経という点で考えると、痛みという点では関与している可能性があるとは思います。ヘルペスウイルスによる片頭痛の悪化も報告があるようです。

Q2 @CO ちるさん

質問
遮光眼鏡のレンズ選定についてご教示いただきたいです。バイアスをかけるのは良くないですが、疾患によって好まれる色合いはございますか?

回答
現在の研究の目標としては、疾患の違いによる好まれるカラーが分かるといいなというところで研究しているのですが、今のところは他覚的にデータをいろいろ取れていないので、明確にはお答えできません。

おそらく、片頭痛の方が好む色があると思います。ここで私がどの色とお伝えすることで処方が偏ってもいけないので、お答えは控えますが、片頭痛に対する遮光は、薄い色で好きな色を装用してもらうのが良いと思います。

年齢によって白内障が出てきたりすることにより、好む色調も変わってくると考えています。海外での研究では、片頭痛患者には緑の光が頭痛を抑えたという報告もあります。

Q3 S.S.さん

質問
細かい質問ですみません!(微妙な質問だったらスルーしてください)

挙げてくださった症例、屈折異常の割には裸眼視力が出づらい方が多いような……。

例えばC-0.50で裸眼視力がちょっと落ちている症例が結構いたような気がしたのですが、これって羞明がある患者さんの特徴だったりするのですか?

回答
特徴の一つになり得ると考えています。

見ることに関して過敏性がある患者さんが多く、少しのレンズ矯正でグッと視力が向上したり、屈折値の割にスッと視力が出ないような印象があります。

見ることは交感神経と副交感神経のバランスで行われているので、片頭痛患者さんの自律神経の不安定さが視力検査時に出ると思います。

それゆえに、小児では心因性視覚障害疑いとして、なんとなく視力検査がうまくいかないということがあり、神経眼科外来に紹介されてくることがあります。

小児に限らず、片頭痛は基本的には視機能は正常であるのですが、発作時には見ること自体が辛いので、視力検査ができないこともあります。

Q4 I.S.さん

質問
片頭痛の方に対しての遮光眼鏡選定の経験はないのですが、羞明のある方に対して、ご自身で最後2択、3択くらいまで絞られたけど最後決めかねる、こちらのアドバイスや意見を求められることがあります。どうされていますか?

回答
眼科で決めきれないときは、「これとこれまで選びましたが、お店の方で決定してください」というように説明をして、処方箋にも記載しています。

当院では装用練習で外に出たりができないので、眼鏡店の方で再度確認していただくようにしています。

Q5 F.T.さん

質問
片頭痛による文字の見えづらさは、タブレットやスマホの画面上の文字の方が顕著でしょうか?

回答
タブレットやスマホは直接の発光体としてまぶしさを感じやすいため、紙媒体よりもデジタルデバイスの方が「見えづらさ」を訴える場合が多いです。

紙の方が反射光で読むために、デジタルデバイスよりはまだ羞明を感じないということが多いです。

Q6 M.F.さん

質問
屈折異常は弱度でも矯正した方がいいですか?

先ほど、屈折異常は矯正を弱くした方がいいという症例があるとおっしゃっていましたが、どのようなケースでしょうか?

回答
昨年の視能矯正学会で報告しましたが(論文にはなっていません)、片頭痛患者さんは軽度屈折異常が多い傾向がありました。

おそらく、もともとの視力が良い場合が多く、羞明の症状が強くなるまで眼科などに行く機会が少ないため、予防としての遮光眼鏡などについて知る機会がないのだろうと思います。

羞明がある患者さんも、基本的には弱度の屈折異常でもしっかり矯正した方がいいと考えています。

片頭痛患者さんは、視覚刺激に対して過敏性の強い方もいらっしゃるので、強度近視の方などは特に注意して眼鏡合わせをしています。でも、まずかけられそうだったらベストレンズで矯正します。

Q8 N.C.さん

質問
小児眼科で働いているCOです。

症例では親御さんの遺伝的な起因として小児片頭痛が起こることが多いようですが、どのぐらいの確率で小児片頭痛になりますか?

また最後の症例で、使用用途によって遮光眼鏡を使い分けているとのことですが、小児でも遮光眼鏡を使い分けている方が多いのでしょうか?

回答
過去の当院のデータを見てみたところ、ほとんどの患者さんが家族歴がありました。

症状がある患者さんに家族歴を尋ねて片頭痛があれば、診断基準にもなっているので片頭痛として良いかと思いますが、小児神経科や頭痛外来できちんと診断していただくことが大事だと思います。

また、遮光眼鏡の使い分けに関してですが、小児の場合は一番薄いカラーで効果的なことが多く、濃い色との使い分けをすることは経験上ではないです。

帽子をかぶる、日傘を使うなどのプラスアルファが大事だと思います。

Q9 H.T.さん

質問
ありがとうございました!

① 羞明の左右(眼)差について、お分かりのことがあれば教えてください。

② 羞明は先天、後天どちらが多いか、また後天の場合、何をきっかけに羞明を発症する方が多いでしょうか?

よろしくお願いします。

回答
① 左右差でいうと、優位眼との兼ね合いや屈折差などもあるので、考慮すべきことなのかもしれないですね。今まで深く追究したことがなかったので、今後の検討課題としたいと思います。

② 羞明については、先天性の疾患で起こるものもあると思います。片頭痛に関していうと、おそらく光刺激などに感作され続けると発症すると思いますので、小児期からなるべく遮光することをお勧めされています。

Q10 F.T.さん

質問
羞明が強くて視力検査ができない、矯正視力が不良になることはありますか?

回答
羞明が強い患者さんは、視力検査の部屋の明るさも辛く、眼を開けていられずに視力検査ができないこともあります。

眼を手でひさしを作ったりして検査することもあります。頭痛が辛いときは、視力検査自体中止になることもあります。

Q11 T.T.さん

質問
お世話になっております。1つご教示いただけたら幸いです。

一度遮光眼鏡を作成されても、その後短期間に何度もカラーを変更するようなケースもございますか? それとも、割と1、2回で決まりますか?

回答
ほとんどの方は、最初に決めたカラーでその後も使用されていることが多いです。

眼科で決められそうにない方は、眼鏡店でじっくり時間をかけて選定していただいているので、その後の眼鏡チェックの時に、眼科でレンズを変えたいという患者さんはほとんどいません。

最初に決めたカラーや明るさで効果がないと自覚される場合には、わりと短期間で変更する場合が多いです。

Q12 匿名さん

質問
名前をメモれていなくて申し訳ないのですが、ほぼカラーなしで3つの波長?をカットできるレンズがあったと思うのですが、それを選ばれる方も多くいらっしゃいますか?

カラーの遮光レンズを選ばれる方の方が多いですか?

回答
トライガードレンズは、色味が透明に近いので外見を気にされる患者さんには好まれます。

ただ、取り扱い店舗が少ないので、これを処方したい時には患者さんにどの店舗なら置いているかを説明しています。

幸い、当院の近くで取り扱い店舗があるため、そちらにご紹介になることが多いです。

Q13 N.M.さん

質問
弱度でも矯正するとのことでしたが、小児の場合はサイプレして処方されていますか?

羞明なのにサイプレだと可哀想な気もしますが、過矯正はこわいですよね……。

回答
調節が過剰に入っていそうな場合は十分に説明を行って、調節麻痺薬を使用して検査することはあります。

Q14 @CO ちるさん

質問
遮光レンズを薄い色から提案とのことでしたが、CCP400シリーズであれば、茶(NA)・グレー(LG)・緑(SA)の3系統あたりからの提案でしょうか?

患者さんに決めていただくのが前提ですが、おすすめの提案方法があれば教えてください。

回答
私が行っている方法としては、それぞれのカラーの一番薄いものを並べて、それぞれを見比べていただくところからスタートしています。

色味が決まったら明るさを変えていきますが、片頭痛患者さんの場合は、まず、なるべく明るい色で試してもらうということで選定しています。

Q15 匿名さん

質問
普段外来をしていると、屈折度数-3.00ぐらいだったり、視力0.1ぐらいでも見づらさを訴えないお子さんに遭遇します。

このように、お子さんは自分の症状を訴えることが少ないような印象があります。

訴えはないけど、「この子は羞明や片頭痛がありそうだな……」というような特徴はありますか?

分かりづらい文章ですみません。

回答
眼科に来る片頭痛患者さんは、実際は裸眼視力や眼鏡視力が出るけど、学校健診で「視力低下」と指摘されたり、うまく視力が測れずに「心因性視覚障害」疑いとして来院されることが多いです。

心因性視覚障害との違いは、適切に屈折矯正をすれば、ほとんどの場合は視力が出ます。

片頭痛としての訴えはなくても、「見えづらい」という訴えがあることが特徴と思っています。

Chat欄に寄せられたコメント

当日のChat欄では、質問だけでなく、臨床現場からの情報共有、講演を聞いて得た気づき、今後の行動につながるコメントなども多数寄せられました。

H.T.さん

閃輝暗点が主訴で来られる方に、Drは「その次に頭痛ありましたか?」と診察室でよくヒアリングされています!

H.T.さん

用途によって変化すると思いますが、疾患によってグレー系やイエロー系など、カラーの傾向はありますか?

H.T.さん

症例の1つにもありましたフットサルの方で、体育館が最近はどうしてもLED、私も眩しいです。そこでも対処や選択肢が広がった気がします。神回。

W.R.さん

群発頭痛持ちなので、今回の講演ありがたいです!ありがとうございます!!

S.S.さん

辛さ10→1はすごい!「この眼鏡で人生が変わりました!」のように言ってもらえるのは、プリズムか遮光のことが多いです。遮閉に関しては、まだまだ適応を拾いきれていなかったなと、このお話を聞いて痛感しています……。「遮光の適応の見逃しの根絶」しないといけないですね……。

I.S.さん

「不定愁訴」で片付けられてはいけませんね……。家族歴などなど(メモメモ)

S.S.さん

神回!!!!

@CO ちるさん

診断がつくことで、まずは安心する患者さんもいますしね。メンタル面でもサポートできるのは大事だなと思いました。

N.M.さん

「遮光眼鏡を処方したー!よくなるといいねー!」ではなく、生活環境や生活リズムを整えることも重要だと気づきました。当院では遮光眼鏡トライアルはないですが、困っている患者さんに情報をお渡しすることができたらいいなと思います。神回。きみさん大好き。

I.Y.さん

片頭痛だからとレンズの種類を決めてかからずに、ネオコンなどいろいろ試してみようと思います。

S.S.さん

すばらしかったです!ありがとうございます!明日からやります!👏👏👏👏👏

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主催者より

おかげ様で みるみるセミナーは累計参加者数のべ6,000名を超え第29回を迎えます。各地で活躍される視能訓練士さん、眼科医の先生方、眼鏡店勤務の方々、眼鏡業界の方々…皆さんの日々のお仕事にリスペクトを捧げつつお役に立てるセミナーを今後も続けてまいります。

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