視能訓練士平良美津子です。
先日お知らせしました川本産業さんの布アイパッチ、早速アンケート&モニターのお申込してくださった眼科様、視能訓練士の方々ありがとうございます。まだ受付可能だそうですので引き続きご興味ある方はお申し込みください。
旧作の課題
旧作カワモト布アイパッチ(2005年発売)は素材が硬いフエルト製でした。
これは片眼遮蔽したさい、ボックス型の立体形状を保持する設計にこだわり過ぎたのではないかと推察されます。
もちろん初製品化でしたので設計者のご苦労があったことでしょう。
私も小児眼科で多くの患児におすすめし使ってもらっていました。
ですが課題点として、
①素材が硬く形状保持しすぎ、そのまま装着すると(メガネが前に出るようになり)頂間距離が長くなる。本来の治療用メガネの効果が低下して治療や訓練に影響がでる懸念。
②頂間距離を最適化するため、カスタマイズ(患児のお顔にあわせてフエルトをカット✂)が必要。カットに失敗してすき間が開いてしまうこともあった。※このカット難しい✂
③着脱の操作性が慣れるまでやや難しい。先にテンプルを通す→鼻あて(クリングス)を穴に通す→レンズをカバー、という手順がわかりにくい。※実際に保護者から「どうやってやるの?」とよく言われた
④フエルト製の布、洗うと毛玉が目立つ…お顔につけるものなので衛生的にちょっと気になる
が気になっていました。
旧作。テンプルをまず通してから…という手順が意外と難易度が高かったりした。
余談ですが、私個人で布アイパッチ作ってみようかなとも思って、いろいろな布材を買い集めたりしていました(笑)
改良ポイント‐カスタマイズ不要
そんななか、思いがけず制作監修で参画させていただくことに。
改良ポイントの第一に、
「とにかくカスタマイズ不要に。まず材質を柔らかく肌触りの良いものに変更を。着脱はどんな順番でも可能なように」
とご提案しました。
アイパッチを箱型の立体に保つ必要は全くありません。
もっと柔軟にフィットしてメガネの頂間距離を保持できて、遮蔽できれば良いわけです。
新・布アイパッチはとても柔らかい素材を採用してもらいました。
素材ひとつ変更するのにも川本産業さんの苦労があったわけですが…
おかげで
どのサイズの患児にもフィットして
カスタマイズ(カット補正)が不要
着脱も容易になりました。
左右兼用フリーサイズ
この製品は布アイパッチ唯一の市販品。
ニッチ製品ゆえ販売見込数量が少ないので
左右兼用で1サイズ(フリーサイズ)
という制約があります。
※もちろんそれが良い所でもありますが…
大きく異なるお顔の大きさ、メガネ天地幅もそれぞれ大きく異なる…
それゆえサイズ感は大きめになりました。
3歳程度の小さなお子さんのお顔に対して「大きいな」と感じることもあると思いますがご了承ください。
治療用子どもメガネで多く採用されている
「トマトグラッシーズ」(独自ツインパットにも対応)
「ジェイキッズ」(オリエント眼鏡製)
「オモドック」にも対応しています。
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保護者様説明用に1枚院内に置いておくと便利ですよ♪↓↓
平良美津子PROFILE
北九州市出身/大分視能訓練士専門学校卒業。北九州市立若松病院などで勤務後、1年間トラックドライバー。医療法人大里眼科クリニック(北九州市門司区)勤務、師と仰ぐ辰巳貞子先生のもとで小児眼科を学ぶ。福岡市立こども病院眼科を経て、一般社団法人みるみるプロジェクトを有志らと共に設立。検査/訓練に立ち会った患児はのべ7万以上。現在複数の眼科クリニックで勤務。後進の視能訓練士育成/異業種交流(弱視就学支援・eスポーツ研究等)/弱視早期発見活動に積極的に関わる。日本視能訓練士協会会員/日本弱視斜視学会会員/一般社団法人みるみるプロジェクト参与/福岡eスポーツリサーチコンソーシアム参画会員。
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