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眼鏡店さまへのごあいさつ

みるみるプロジェクトは、子どもたちの「みる力」を社会みんなで守り育てる連携プロジェクトです。この社会づくりには、眼科医・能訓練士の方々と共に、メガネに携わる方の取り組み、なくしては成り立ちません。

この30年、情報社会の変化は革命的でした。コンピュータ普及から一人1台のスマホ、モニター越しの面談など、今後さらに劇的な変化が続くでしょう。眼科領域では、コンタクトレンズにはじまり、さらには多焦点眼内レンズなど、メガネ以外の屈折矯正技術も多様化・高度化しています。

それでも、依然として、メガネは最も古い歴史を持つ人々の「みる力」を助ける、素晴らしい人間拡張技術です。わたしたちは、無限の可能性をもつ子どもたちにフォーカスし、「みる力」の充実による豊かな成長を大人たちみんなで見守る社会づくりを目指しています。

子どもたちの見る力育成のため、ご協力をよろしくお願いします。

一般社団法人みるみるプロジェクト
代表 鈴木達朗

メガネのプロへのリスペクト

メガネ技術や品質の大切さ

さて一方でメガネ専門店メガネ屋さんについてお話しさせて下さい。

メガネは古くから存在する“人間拡張技術”の一つとして人間の良好な見え方を引き出すツールです。前職は多くのメガネ店を経営している会社でもあり、メガネのプロとして生きる社員が何人も活躍していて、様々な事を教わりました。

メガネ技術

メガネのプロとしての技術

中でも小児弱視斜視治療のためのメガネ、眼科処方せんに基づいての販売になりますが、このお子様のためのメガネ技術(※フィッティングなど)や品質の大切さがとても奥深い事に驚きました。

一か月に50枚~100枚のフレネル膜プリズムを手早く正確にカットしてレンズに貼るメガネ店長。
朝から晩まで無料調整で来店するお子様でひっきりなしの店舗。
小さい頃から店舗に通ってくれて「ああ、もう大学生になったんだね」と永年のお付き合いになっているお客様。
お子様が大きく曲げてきてしまったフレームを、破損しないよう慎重にキッチリと再フィッティングする社員。

「メガネを売りつける存在」のように、たまーに傷つく先入観を言われたりするのですが(笑)
メガネのプロたちは誠実に、お客様の見え方を担う一員として誇りをもって対応している事を目撃してきました。

メガネのプロにもフォーカスを

メガネ技術

技術と真心を尽くすメガネのプロに敬意

最盛期に全国で1万6千件以上あったメガネ専門店は減少を続けており、2020年中には1万件を割り込むだろうといわれています。
これはコンビニ:ローソンの件数を大きく下回る件数であり、従事する熟練者の減少・メガネ業界のレベルダウンを強く懸念しています。

一度失われた技術・供給力というものは実はなかなか回復しません。
すでに建設業界がそうであるように、メガネもまたかつてのようにしっかりとした品質・安心というものを提供できない国になってしまうのではないか…そういう危機感を強く持っています。
※蛇足ですが日本の総人口の平均年齢は約47歳(※2020年現在)、平均的に老眼を持っているという言い方もできます。

老眼には遠近両用など調節力の衰退を補完するメガネが必要です。この多焦点レンズもまたフィッティングが特に重要なメガネです。

弱視斜視治療用眼鏡は健康保険給付の対象であるにも関わらず、自信を持った最高水準の治療用眼鏡がしっかり供給できなくなるのではないか…、もっとメガネのプロたちの技術や心意気を知って欲しい…、そんな想いがこのプロジェクト構想の第三の動機です。なにより、子どもの治療には夢がある。

超少子化のなかで

眼科医・視能訓練士・メガネ店へのリスペクト。そうした経験の中で最も輝いていたのは、やはり子どもの笑顔でした。眼科を受診する、メガネ店に行く。子ども達の笑顔、見守る保護者の姿。関係する全ての人々はまさにこのために頑張っています。

世界に例がないほど超少子化が進行する我が国ですが、子どもが少ないからこそ弱視は誰ひとり漏れなく発見され、治療がより前向きに進む事を強く願わずにはいられません。

子供の治療
子供の治療