「みるみる手帳」は、様々な関係者の方々の想いを込めて制作されました。
今回は、手帳の監修を担当されたお二人に対談頂きました。
小児眼科医
辰巳貞子先生
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視能訓練士
平良美津子先生
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みるみる手帳制作の原点
平良
辰巳先生、あらためましてみるみる手帳の監修、本当にありがとうございました。
辰巳
いえいえ、お役に立てて嬉しいです。
そもそも平良さんはどういう経緯でこの手帳を作ることを考えたの?
平良
きっかけは、辰巳先生の大里眼科勤務時代に保護者に渡していた視力グラフ、あれが原点なのですよ。
辰巳
あの子どもと保護者に渡すあの矯正視力のグラフね?
平良
そうです、あのグラフに記入していく事に加えて、
受診時に何をしたという記録を記載するようになって
患者様親子に渡していましたよね。
保護者さんがそれを見て「あゝ、視力が上がった」「上がってない」と一喜一憂される。
あの姿を拝見していて、一生懸命治療に取り組まれている様子を嬉しく思っていました。
現在のこども病院に入職してからも、同じような渡せる用紙を手製ですぐ作りました。
それに「次の受診では何の検査をしますよ」など次回の来院イメージに繋がる情報を記載したりとか、徐々に手を加えていくようにしました。
平良
そんな中で2017年の視能矯正学会(仙台市)で、ジャムコンさん(本社福岡市)やオリエント眼鏡さん (本社鯖江市)といった業者さんと出会って懇談する機会がありました。
こうした手製のツールを作って いる事をお話したところ、メガネ関連業者さんも治療用メガネに対して熱い想いを持っておられる事を知りました。
「それ、眼の母子手帳という形でしっかり作ってみましょうよ」と協力を申し出て下さったことで、一気に制作のお話になりました。
こうした経緯から、この「みるみる手帳」は足掛け十数年のものなんです(笑)
第一回みるみるセミナー(※注 2019年4月福岡市で開催)で完成発表させて頂いたわけですけど、今日現在(※注 2019年6月現在)で100件近くの眼科で採用頂いているとうかがいました。
(編集注)その後も増え続け2020年5月現在280件以上