「みるみる手帳」は、様々な関係者の方々の想いを込めて制作されました。
今回は、手帳の監修を担当されたお二人に対談頂きました。
小児眼科医
辰巳貞子先生
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視能訓練士
平良美津子先生
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子どもの診療は時間がかかる
辰巳
開業して30年以上経ちますけど、開業してずいぶん長い間、いまより少ないスタッフで今より多い患者人数を診ていました。
思い返せば当時もスタッフはよく働いてくれたわね。毎日遅くまでね。
何より患者さんもよく長い時間待ってくれていましたよ。
よく「こんな待たせるなら帰ろうか」とならないなぁと思いますよ。
これは今でもそうだけど(笑)
土曜日は親御さんが仕事休みだから、親子で一日丸ごと受診のために空けて来院されています。
平良
朝、受付した時点で「今日は13時以降の検査になります」とか判断していますもんね。
辰巳
そうそう、先日は9:10に60番超えてしまってね。
もう60番辺りの人は夕方になってしまうから、検査開始まで空いた時間に門司港レトロにいったり、生命の旅博物館に行ってきたりね。
最初から覚悟して、親子で出かけて来てくれてます(笑)
エレベーターの前に観光スポットのリーフレットを置くようにしています(笑)
平良
話は戻るかもしれませんが、そういう一日かけて受診しながら親子で治療に取り組んだ、そういう想い出が残る記録としても、みるみる手帳の形が良いのではないかと構想したきっかけでもあります。
親子で取り組んだ成長の記録、その子が大人になって振り返る事ができる想い出として。
先生の想いや私たちが学んだ先生の診療を、手帳として残して下さるといいなと、制作にあたってはそういう想いがありました。
辰巳
先日、遠視が強かった患児、治療したのちに大きくなって母親になられて娘さんが2歳になったと連絡がありました。
聞けば、夫も強い遠視なのだそうです。「先生、娘も一度診てもらった方が良いですか?」というので、「両親とも強い遠視なら一度診ておいた方が良いね」という事で受診。
やはり遺伝的要素も大きい。診たら、予想どおり強い遠視がありました。長く診てますと、こういう患児の子供も受診、というケースも多々あります。