※本記事は2022年のリバイバル記事です。
こんにちは、みるみるプロジェクト視能訓練士の平良です。
まだまだ暑いですね…私はふだん、エアコンの効いた眼科外来にいる毎日ですが、このところ休みの曜日を活用して各地の眼科を訪問させていただいています。みるみる手帳は2022年8月現在全国370件の眼科医療機関で導入いただいていますが、まだまだご存じない眼科も。
ご活用をお願いしつつ、様々な方々とお会いしたくて訪問を続けています。
▷大先輩と再会!
この日は熊本の各眼科を訪問させていただきました。どちらもご訪問の際は快くご対応くださって本当、感謝しかありません。
なかでも特に【みふね眼科】様訪問を楽しみにしていました。
ずっとお会いしたかった大先輩の視能訓練士、高木満里子先生がいらっしゃるからです!
高木先生は私の師匠辰巳貞子先生(小児眼科医)と近い世代の、まさに視能訓練士制度の草創期からご活躍されている先生。
約30年前⁉私も学んだ専門学校に当時講師として来てくださっており、同級生たちとともに高木先生に学びました。
当時から「視能訓練士」をまさに体現されたような先生でキラキラされていて、学生たちはみな憧れ受講していることを誇りにしたものでした。
この高木先生とお目にかかることができました!学生時代に聞いた当時のお声そのままで凛とした佇まいのなかに、患児や視能訓練士学生への深い愛情の変わらない素敵な先生そのままでした。
▷創意工夫と愛情
先生に検査外来をご案内いただきました。
お子様の視力検査の際に心掛けていること。手持ち視力ハンドルをカラーで作られたり。小さなお子様でも楽しんで出来る手製の色覚テストを使っていらっしゃったり。貴重な創意工夫の数々を拝見しました。
小さなお子様にも「いかに楽しんで自発的に検査を受けてもらうか」徹底されていました。
その根底には、しっかりと検査を行い見逃したくない、丁寧に繊細に見ていき一人一人の成長を助けたいという深い愛情と視能訓練士としての使命感をあらためて感じました。
師匠辰巳貞子先生ともかつて熊本での勉強会でよくお会いされていたとのお話をうかがい、脈々と受け継がれている小児眼科/視能訓練士の大先輩たちの歴史に胸が熱くなりました。
高木先生の目線/マインド/お話しには、「子どもの診療には夢がある」とおっしゃる辰巳貞子先生と深い共通のものを感じました。一人一人の診療に徹底した細やかさと愛情を。
草創期から小児眼科を学んで取り組んでこられた方々の凄みのようなものと言いましょうか。
▷視能訓練士マインドの根っこ
視能訓練士の国家資格は昭和46年(1971年)に創設されました。私が生まれる数年前です。。。
制度発足当時、両眼視機能の検査や訓練を目的とした資格という性格が色濃く、つまり
視能訓練士の歴史=弱視斜視治療訓練の歴史
でもあるとうかがっています。
その後、眼科検査項目の拡大が目覚ましく、視能訓練士の業務は小児眼科に加え眼科検査全般/ロービジョンケア/健診と多岐にわたっています。
実際、みふね眼科様は子どもだけでなく、日帰り白内障手術もたいへん多いですし緑内障など高齢患者様まであらゆる年代が多く来院されています。こちらの視能訓練士チームは最新の術前検査から小児眼科まで幅広い対応力を備えていらっしゃいます。
最新の検査機器を駆使しつつ、一方では手製の創意工夫のもとで小児眼科にもしっかり取り組む…私たち視能訓練士の理想です。
とても幅広くなった視能訓練士の担当業務ですが、根っこの部分は小児眼科にあって、50年以上にわたり脈々と受け継がれて来たことをあらためて実感しました。
▷どうしてみるみる手帳を作ったか
みるみる手帳をどうして作ったのか、どうして皆さんに活用いただきたいのか。
もちろん、お子様と保護者様がより力強く前向きに治療に取り組んでいただくことが目的です。
ですがもう一つ、師匠辰巳貞子先生はじめ高木先生や多くの大先輩方が受け継がれていた小児眼科の大切さを、私たち以降の世代皆さんに伝えていきたいという想いがあることにあらためて気づかされました。
弱視斜視治療に取り組む患児/保護者様。
眼科医/視能訓練士。
懸命にメガネを作りフィッティングしてくださるメガネ専門店/メーカー。
受け継がれていくべき大切な技術/マインド/ホスピタリティ。
これから取り組まれる保護者様、みるみる手帳がその治療チームを繋ぎます。
お子様の心豊かな成長のために、楽しく歩んでまいりましょう。
このたびはお忙しい中をご対応いただきましたみふね眼科の高木先生、視能訓練士の皆さま、ありがとうございました!
視能訓練士の皆さんへ
平良美津子 PROFILE
北九州市出身/大分視能訓練士専門学校卒業。北九州市立若松病院などで勤務後、1年間トラックドライバー経験。医療法人大里眼科クリニック(北九州市門司区)勤務、師と仰ぐ辰巳貞子先生のもとで小児眼科を学ぶ。福岡市立こども病院眼科を経て、現在複数の眼科クリニックで勤務。後進の視能訓練士育成/異業種交流(弱視就学支援・eスポーツ研究等)/弱視早期発見活動にも積極的に関わる。日本視能訓練士協会会員/日本弱視斜視学会会員/一般社団法人みるみるプロジェクト参与/福岡eスポーツリサーチコンソーシアム参画会員。
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