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遮蔽訓練-シール&布の併用で楽しく取り組もう

視能訓練士の平良です。

先日お知らせしたカワモト布アイパッチは遮蔽訓練で用いられます。

本日は、弱視治療のなかのアイパッチ遮蔽訓練

-シールと布の併用-

についてあらためてお話しします。

目次

遮蔽訓練開始までの流れ

遮蔽訓練までの流れをお話しすると…

弱視の診断があり治療が開始となったらまずなんといっても眼鏡作製です。

眼鏡処方せん発行→メガネ店で購入→1週間~10日程度で完成。

その後、眼科で″眼鏡装用がちゃんとできているかな?″と確認視力の発達をみます。

視力が良い方の眼(健眼)の視力がしっかり発達して安定したことを確認できたら、

患眼(視力が低い方の眼)の遮蔽訓練に取り掛かる ことになります。

ここまでの流れがとても大切なので、

治療用眼鏡の品質やフィッティングにこだわりたいところ。

遮蔽訓練は主に不同視弱視で用いられますが、あくまで症例ごとに判断は異なります。

必ず眼科指示に従い、個人の判断では行わないようにお願いします。

お子さんの変化に気づこう

眼科ではこの遮蔽訓練も時間をかけて説明しますが、保護者皆さんどなたもしっかり聴いてくれています。

ここまでの眼鏡装用を通じて皆さん治療の大切さをしっかり認識されているからだと感じます。

ここに至るまで、ヒアリングでは

眼鏡装用してからお子さんに変化はありますか?どんな些細なことでも良いので

と毎回聴くようにしています。

「特にない」という保護者様によくよく聴き込むと

そういえば…よくお話するようになったなぁ

道端の草がきになるみたいで歩きに時間がかかるようになった

とか実に様々な変化を教えてくださいます。

こうしたお子様の変化に気づいてあげる事こそ、

この治療の最も素敵で重要な部分ではないかと思っています。

遮蔽訓練の説明は

さて、わたしはここで「シールと布」どちらも説明して、

その併用を最初からお薦めしています。

その後のヒアリングでは、私の担当している患児は布のほうが多いくらいです。

【シールはかぶれる】

【シールは剥がすときに痛がってしたがらなくなる】

というお声が多いですね。

もちろんシールの優れた点(どんなときも確実に遮閉)もあり、あくまで併用が望ましいです。

アイパッチ時間は一度に〇時間!と出来なくても良いのです。

1日の中で〇〇分×4回…と積み上げて目標時間に近づけていく方法をお薦めしています。

この方法では一日の中で貼って剥がすことが複数回発生します、

なおさら布アイパッチが有利といえるでしょう。

楽しく取り組もう!のワケ

遮蔽訓練とは、見えやすい方の眼を遮蔽して、見えにくい方の眼で見ようというものです。

患児本人にとって、どだい、良い眼を遮蔽するのは嫌なことです。

(嫌悪反応といいます)

患児本人に嫌がられてしまうと、それだけ訓練が遠のくことになります。

どだい嫌なことなので、子ども自ら進んでやれるものではありません。

保護者との対話伴走がとっても重要な訓練なのです。

もう一つ、共通の目標に向かって保護者が子どもと過ごす大切な時間と思っています。

「楽しく取り組もう!遮蔽訓練」

といつもキャッチコピーのようにお伝えしている理由はここにあります。

カワモト布アイパッチの優れた点

新発売のカワモト布アイパッチは、唯一の市販品です。

素材には柔らかい布を採用、お子様のお肌に優しい感触です。

左右兼用フリーサイズ、どの眼鏡にも合うよう設計されています。

取り付けが簡単、1日複数回の着脱が手軽にできます。

遮光布を採用、しっかり遮蔽します。

いまから夏場を迎え、シールタイプがますます蒸れる季節になりました。

これから活躍の頻度があがりますね。

※カワモト布アイパッチはお取扱いの眼科/眼鏡店にてお買い求めください。

可愛らしいお子さんたち

平良美津子PROFILE

北九州市出身/大分視能訓練士専門学校卒業。北九州市立若松病院などで勤務後、1年間トラックドライバー。医療法人大里眼科クリニック(北九州市門司区)勤務、師と仰ぐ辰巳貞子先生のもとで小児眼科を学ぶ。福岡市立こども病院眼科を経て、一般社団法人みるみるプロジェクトを有志らと共に設立。検査/訓練に立ち会った患児はのべ7万以上。現在複数の眼科クリニックで勤務。後進の視能訓練士育成/異業種交流(弱視就学支援・eスポーツ研究等)/弱視早期発見活動に積極的に関わる。日本視能訓練士協会会員/日本弱視斜視学会会員/一般社団法人みるみるプロジェクト参与福岡eスポーツリサーチコンソーシアム参画会員。


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