保育士さんや保護者さんからよく
「子どもを眼科受診させたいのですが、どこの眼科が良いですか?」
と聞かれます。
今日は、このご質問についてお話ししたいと思います。
お答えが難しい理由
率直にお話しすると、スパっと答えるのはとても難しい質問でもあるのです。
【答えが難しい理由】
☑ドクターだけでなくチーム力なので流動的な部分が。有力な検査スタッフの増減などあり一定ではない。
☑受診成果は「保護者の納得度」も。つまり捉え方や相性は人それぞれでもある。
よくある誤解
眼科選びポイントの前に、多くの方が誤解なさっているかも?と感じる点があります。
【誤解1】子どもに慣れている小児科の方が良いよね
⇒小児科でも点眼薬の処方など行われるそうですが…眼の事はとにかく眼科が専門!近くに眼科がないなど特別な事情がない限り眼科受診をお薦めします。
【誤解2】いつも大人患者ばかりのイメージ。子どもが受診しても迷惑がられるのでは
⇒迷惑という事は 絶対に ありません!
【誤解3】スマホで調べれば出てくるよね
⇒間違いとは言えませんがいつも便利にズラッと一覧で出るものでもありません。。
眼科の選び方ポイント
ですが答えは難しいとばかり言っていられないですよね。
子どもの検査/診療は、確かに成人とは違う難しさがあります。眼科によって専門分野というものもあるでしょう。
そこで、お子様受診に際して眼科選び方ポイントをお伝えしたいと思います。
ポイント①視能訓練士の在籍
視能訓練士は国家資格の医療専門職。基本業務の一つに小児検査・訓練があり専門教育を受けています。常勤/非常勤などの違いはありますが、在籍している眼科かどうかは一つのポイントになると思います。※ただし絶対条件でないことも申し添えます
週〇日 視能訓練士がいるという眼科もたくさんありますよ。
ポイント②電話で問い合わせる
保護者様の中には、ひたすらネットで調べる傾向が最近特に強いようです。
しかし眼科に電話して「受診して大丈夫か」「子どもに充分対応可能か」率直に聞くことはとても大切です。
何歳で、どんな症状があって(例えば視力が良くなさそう、など)受診したいのかを明確に伝え、聞いてみてください。
受診しようと思ったら、その眼科が最も対応しやすい日時を聞いてみましょう。良い日時を予め聞いておくのはとても重要です。眼科によっては子ども受診の準備や視能訓練士が確実にいるタイミングなどがあるかも知れないからです。
子どもの検査や診察には時間がかかります。突然来院して眼科側がバタバタする事も。出来る限り事前に連絡してくださるとお互いスムーズだと思います。
受診時には
みるみるには保護者様から「眼科では聞けなかった、〇〇について教えて欲しい」というお問い合わせがあります。残念ですが個別の医療相談には一切応じられません。なぜなら眼の状態はそれぞれ全く違い、個別の医療相談とはまさに医療そのものであるからです。
「眼科が忙しそうで聞けなかった」
「そもそも質問しなかった」
「質問したら怒られそうで」
「まだ関係が出来ていないので要望できない」
などのお声が多いようです。
子どもの眼を守り育てる第一の存在は保護者。眼科に遠慮しすぎて不安や不明点を質問しなかったというのは実にもったいないです(お気持ちはわかります)。納得も医療の一つですので、何でも率直に聞くように頑張ってみませんか。保護者の理解納得こそが子どもの眼を守る最重要ポイントだと考えています。
いかがでしょうか?眼科医療は良い意味で人と人とのアナログなサービスです。
毎日忙しいなかでの眼科受診は大変だと思いますが、参考にしていただければ幸いです。
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