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“密かな喜びの一コマ”【寄稿】視能訓練士のみるみるDAYS Vol.01

“視能訓練士”という眼科の専門技術職をご存じですか?国家資格であり、特に小児の視能矯正や視機能の検査では欠かせないプロフェッショナルです。

【視能訓練士のみるみるDAYS】では、この視能訓練士の人々にスポットをあて、日常のお仕事の様子や想いをご紹介します。眼科受診のお子様にも、とても頼れる存在ですよ。

Vol.01の今回は、九州某県内で活躍中の視能訓練士“ひまわり畑”さんからの寄稿エッセイです。


“ひそかな喜びの一コマ”

九州某県内 視能訓練士“ひまわり畑”さん

私は、視能訓練士をしていることもあり、眼鏡をかけた小児を見かけると、「よかったね、早く見つかって・・・」と心の中で密かに喜んだりします。

さて、3密が実施される以前の話です。
以前、あるイベントに出かけました。
隣に眼鏡をかけた女児が、母親と一緒にちょこんと椅子に座っていました。
待ち時間もあったので、一緒にいたお母さまに「弱視治療ですか?」と声をかけました。(レンズを見ればわかります。)
「そうなんです。わかりますか?」って。
「そういう仕事をしていることもあり、眼鏡をかけているお子さんは幸せだと思うんですよね。」と申し上げたところ、三歳児診査で弱視が見つかったのだということでした。

「それまでは、保育園で、1本橋を渡るっていうお遊びで、うちの子だけがすぐに落ちちゃってたんです。よほど運動神経が鈍いんだと家族で話していたんです。ところが、三歳児診査で弱視が見つかってすぐに眼鏡を作るように指示されました。視力向上とともに今は一人で1本橋を渡ることができるようになったんです。本人もそうですが、とっても嬉しくって・・・。」。 ^^
・・・とてもにこやかな笑顔でお話しされました。

確かに、初めはショックを受けられたとのこと。
何しろ、片眼は比較的良好であったことから、
まさか片眼が不良だったということに親が気づくことはなかったとのことでした。
また、眼鏡をかけなくてはならないことに対する驚きや、まず、子供がかわいそうだと思ったそうです。
でも、保育園でそういう成長がみられ、また、今後のことも考えると、きちんとした健診を受けて、眼鏡をかけさせてよかったと思えるようになってきた…と。
健診は、受けたほうがいい?…いやいや絶対受けたほうがいいと、周りのママ友に言ってます、とおっしゃっていました。

こういうお話を聞くと、とてもうれしくなります。
我々は、こういう小児をサポートできる仕事ができること、そして、保護者とともに小児の眼の成長を診続けることが、この仕事に従事する一つの意味だと思いますね。
もちろん、視能訓練士のお仕事の喜びは多岐にわたります。
そういう中の一つをご紹介しました。


みるみるプロジェクトでは、眼科で活躍されている視能訓練士さんからの寄稿を募集しております。詳しい募集内容は、眼科専用ページにてご確認下さい。

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