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弱視訓練・レッドペンシルトレーシングってな~に?【平良コラム】

本記事は2020年7月のリバイバル記事です。

こんにちは、視能訓練士の平良です。

今回は、弱視訓練で採用している「レッドペンシルトレーシング訓練」についてご紹介したいと思います。この訓練は、弱視・斜視のお子様の訓練に用いられるものですが、お子様に訓練するかしないかは受診されている眼科の指導に従ってください。

眼科に通い、治療用メガネを装用するなどしながら、鉛筆を持ってお絵かきが出来る3歳?~3歳半以降で訓練するというイメージです。

お子様の「読み書き」は、「視力発達のため」という目的のみならず、「認識する力」「考える力」「脳の発達」といった、成長全般のために行う訓練といえます。

私が小児眼科で師事した辰巳貞子先生は、特にこうしたお子様の成長全般のサポートを重視されています。幼い頃より字に親しみ、「読み書き」する習慣を楽しく身につけて欲しいという願いが込められています。

「レッドペンシルトレーシング」訓練は「読み書き」のうち「書き」の入口。形や線を認識して、鉛筆(ペン)に親しんでいきます。

アイパッチ訓練(片眼)の場合、両眼視訓練での場合などがありますので、詳しくは眼科の指示に従っておこなうことになります。

ぬり絵を使うのですが、写真の通り線に沿って一定間隔で●が付けられたものを使います。保護者様がマジックなどで●を付けてあげても良いです。

目次

■くるっくるっぴ~、で なぞろう!

赤鉛筆で●を囲む⇒次の●まで線をなぞる

(写真ではわかりずらいかもしれませんが)赤鉛筆で●を囲み、次の●までの線をそのままなぞっていきます。

ちょっとわかりずらいので動画もご覧ください。

レッドペンシルトレーシングのなぞりかた

「一緒に くるっくるっぴ~ してみようか?」

●の間隔が詰まっていると時間がかかり難しいかもしれません。訓練の初めは●の間隔を空け、少ないものから訓練すると良いと思います。

毎日継続して取り組むことがベストなのですが、無理をさせてお子様が嫌がってしまってはいけませんね。保護者様から、

  • 毎日が無理であれば1日おき、など
  • 親子で「♪くるっくるっぴ~♪」と声に出してみる
  • 「良く出来たね~、すごいね♪」と声かけしてあげる
  • 集中力が続かないこともあるので、今日はお顔の部分だけ、と範囲を決めて行う

に留意しながら、楽しく取り組んでください。

レッドペンシルトレーシング訓練に使って頂けるぬり絵を、このホームページでダウンロード出来るよう、いま準備中です。公開された際はぜひご自由に活用ください。

平良美津子 PROFILE

北九州市出身/大分視能訓練士専門学校卒業。北九州市立若松病院などで勤務後、1年間トラックドライバー経験。医療法人大里眼科クリニック(北九州市門司区)勤務、師と仰ぐ辰巳貞子先生のもとで小児眼科を学ぶ。福岡市立こども病院眼科を経て、現在複数の眼科クリニックで勤務。後進の視能訓練士育成/異業種交流(弱視就学支援・eスポーツ研究等)/弱視早期発見活動にも積極的に関わる。日本視能訓練士協会会員/日本弱視斜視学会会員/一般社団法人みるみるプロジェクト参与/福岡eスポーツリサーチコンソーシアム参画会員。

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