
みるみるプロジェクト代表理事の鈴木です。とりとめもない内容確定。お忙しい方は読まないでください(笑)
そのうち何か、このプロジェクトに至る想い/これからやりたいことなどお汲み取り頂ければ幸いです。
視力矯正が大切、の経験その①
“見えにくい”ことに気づかない経験談
当プロジェクトは弱視斜視の治療に取り組むお子様と保護者様を応援する連携プロジェクトです。まずは子どもの“見えにくい”という事に周りの大人が気づいてあげる/その重要性を知る事がとても大切ですね。
今回は「見えにくいことにあまり自覚がなかった少年の経験談」です。はい、わたし自身のお話です。

わたしは父の影響もあり小学校4年生から野球を始めました。自転車で40分くらいかかる地域の少年野球チームに入って、ユニフォームだとかチーム統一スポーツバッグだとかを身につけた時の嬉しさを今でも覚えています。多少体格が周りより恵まれた方だったので練習や試合ではずいぶんと長打が打てました。正直、プロ野球もあまり見ていなかったのにバッティングが楽しくて…という単純な子どもでした。

小学6年生頃でしたが、気が付けばテレビを見るとき顔を少し横に向け、斜めの視線で見るような癖がありました。母からよく叱られました。
※眼科医の先生によるとこれは「フェイスターン」といって見えにくさがある子の特徴の一つだそう。
中学に上がっても野球部でキャッチャーでした。同級生のピッチャーがとても肩の良い選手で、ドーンと無軌道に向かってくるような剛球タイプ。ボールの回転とキレで投げ込む球筋のキレイな速球タイプとは別の、伊良部投手(故人)のようなタイプでした。2年生の後半くらいからこの選手の球がどうも怖い。捕球できるのだけれどもどのタイミングでミットに入るのかよく分からないような怖さを感じていました。

高校に入って外野手として入部したのですが、漠然としていた違和感?が強くなりました。外野で打球を見ていてその勢いの強弱がまるで分らないのです。たとえば弱い打球なら落下点は前だと判断してダッシュする。打球が強ければ大きなフライと判断し後ろに下がる。この当たり前の距離感の判断、打球を見極めることがどうにもできないのです。
見えない?のか??
高校1年生の後半には、実は自分は視力が悪い?見えていないのではないか?と薄々ながら気づいていたように思います。高校になるとボールはそれまでの軟式と違い硬式ボール(いわゆる硬球)になります。この硬球はボール自体の弾力性はあまりなく、ボールを遠くに飛ばすにはボールに強い回転を加える事が必要です。ホームランバッターがボールのやや下を叩くのはそのためですしダウンスイングで長打が出る物理的根拠ですよね。

今思えばですが軟式ボールはこの回転よりも、ボールに与えられる反発力(バットにガツンと衝突したボールが凹んでその反発力で飛んでいく)の要素が強かったと思います。つまり衝突したときの様子で何となく打球の勢いがわかるのです。
硬球はそういうわけにはいきません。見ていても反発力だけでは推し量れないのです。ボールの回転具合、バットがミートしたのはどの部分かなど、よりはっきりとした視覚認知が必要だったのではないかと思っています。
結局ほったらかした
自分では何となく「見えにくいからか」「裸眼視力が低い?!」と薄々思っていたのですが、結局高校野球部の2年半一度も眼科にもメガネ屋さんにも行かずただ日々厳しい練習についていくだけの毎日で終わってしまいました。
いま多少このように眼科やメガネに関与する仕事に就く立場として考察すると、明らかに近視や乱視など(いわゆる屈折異常)があらわれてきて、裸眼視力が低下していたのだと思います。野球部引退後の夏休み、運転免許を取るために初めてメガネ屋さんで測ってもらいましたが裸眼視力0.2。自分で「は?」とあきれました。こんなに低いとは。そりゃボールも見えにくいわけだ。
メガネ屋さんによると、「メガネで最も強く矯正(=完全矯正といいます)したら1.5見えてるようですね。初めてのメガネだからそんな強くしませんけど」と説明されました。

野球をしていたとき、きちんと眼科受診していればなぁ。メガネかコンタクトレンズで視力矯正して、もっとはっきりとチームの試合ぶりや打球の行方を把握する事ができたのではないかと後悔しています。

私は弱視や斜視ではありませんでした。しかし、年齢と共に屈折異常が変化する事など何も知らず、過ごしておりました。
- ✓子どもは(たとえ高校生であっても)自分の見えにくさに気が付かない、気が付きにくい
- ✓視力矯正によってハッキリくっきり見れば、また違う世界があったのかも
- ✓スポーツも勉強も、出来る限り良好な見えかたで過ごして欲しい
みるみるプロジェクトは、斜視弱視に限定することなく、子どもの「見えにくさ」に周りの大人が気づいてあげる・気づきやすい社会づくりを目指しています。この動機のささやかな一つに、わたしの実体験も数%入っています。
鈴木達朗PROFILE
千葉県船橋市出身/東海大学文学部卒。千葉県で当時珍しかったダイエーホークスファン。城島健司選手と同年生まれが誇り。新卒採用された建築塗装機器メーカーで1週間入社研修合宿⇒最終日に「明日福岡に着任しろ」という無茶辞令を経験。以来福岡県に在住。1年間の無職フリーター経験を経て福岡市内の眼科医療機器卸会社勤務。眼科医/視能訓練士など眼科医療現場の素晴らしさに触れると共にメガネ専門店の運営管理を経験。2020年6月より一般社団法人みるみるプロジェクト代表理事/福岡eスポーツリサーチコンソーシアム事務局長/同会個人参画会員。
コメント
コメント一覧 (5件)
コメント失礼いたします。中一の息子が野球部で遠視と乱視が強く、幼い頃から矯正用メガネをかけています。顧問の先生からボールが見えていないようだからあぶなくて試合に出せないといわれ、度数があっていないかも、コンタクトにしてほしいと言われ、眼科で相談しましたが、強制用のメガネでこの度数のコンタクトは特注のハードしかないといわれ、ボールも見えていないのも確かだといわれ、息子が泣いて落ち込んでいます。こちらの記事を読んで、コメントしたくなってしまい、失礼しました。
はじめまして、代表の鈴木です。ご子息のこと拝読いたしました。
詳しい状況が分からず混乱させるようなお話は控えたく存じますが、最近では安全性の高いスポーツ用のゴーグル的なメガネもございます。野球、ぜひ続けていただきたいと願っています。
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