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見え方チェックと心身の成長

こんにちは、みるみるプロジェクト視能訓練士の平良です。

夏休みはどんなことをして過ごされましたか?

先日北九州で行われたeスポーツイベントでの啓発活動ご紹介と、あらためて「見え方チェック」の重要性、心身の成長についてお話ししたいと思います。

今回は夏休みコラム④です。

▷eスポーツイベントで

夏休み最終盤、北九州市スペースラボで開催【eスポーツサイエンス体験会】イベントに運営参加しました。

みるみるプロジェクトは、eスポーツをきっかけに「みる力のチェック」の重要性を伝えるため、視力検査体験コーナーを提供。

潮井川修一先生(視能訓練士/福岡国際医療福祉大学)、メガネのヨネザワさん(九州山口一円のメガネチェーン店/みるみるSHOP加盟店)とご一緒し眼の専門家チームとして参加。実りある一日でした。

eスポーツサイエンス体験会のもよう
eスポーツサイエンス体験会
eスポーツサイエンス体験会のもよう
まずはeスポーツに熱中!
視能訓練士とメガネ専門店のコラボによる視力検査体験
眼の専門家チーム⁉
視能訓練士とメガネ専門店のコラボによる視力検査体験
メガネ専門店は重要パートナー
潮井川先生の眼の健康講演
eスポーツイベント時の視力検査体験ゾーン
視力検査体験ゾーンも盛況
視能訓練士とメガネ専門店のコラボによる視力検査体験
さすがメガネ専門店!
保護者の眼への関心は高い
▷とある事例

視力検査体験コーナーでは「視力検査」だけでなく、「屈折検査」 「両眼視機能検査」も行い、遠見視力/近見視力それぞれ検査体験してもらっています。ただしこどもの場合、眼科では点眼してから検査したりしますので、この体験コーナーでの検査結果はあくまで目安。

精密さはあらためて眼科受診を強く推奨します。

さて、とある親子連れの方がとても印象的でした。※以下、個人情報保護のため性別や具体的年齢などは伏せます

小学校低学年、遠見視力も近見視力も良好なのですが、屈折検査をしてみると…どうも遠視があるようです。

(注)眼科での検査でないためあくまで推定

遠くも近くも、見るときは一生懸命 眼の調節力(ピントを合わせる力)を使って生活しているような感じです。

ただしお子様自身にその自覚はないと思います。

保護者様によると

「家で文字の書き取りをしているとページ半分くらいでクタ~っとなってしまう。

早く終えてしまいなさいと言っても 途中でいつも集中できなくなってしまう様子が気になる」

とのこと。

ひょっとしたら…遠視など見え方によるものかも知れないこと、精密な検査が出来る眼科受診をお勧めしたいこと、その結果でもし眼科にメガネを推奨されたらお子様の学習環境のためメガネ装用した方が良いこと、などをお伝えしました。

保護者様は熱心にメモをとっていて、

「だから眼科受診が大切なんですね」

「見えていても疲れやすいなんてことあるんですね」

と驚きながら、近くの視能訓練士在籍の眼科はどこか、眼科ではどのように申し出たらよいのか、などお尋ねになっていました。

▷視覚発達期以降も!見え方の啓発&チェックは重要

今回ご紹介した事例は、実は珍しいことではありません。小児眼科の現場ではよく出会うケースの一つです。

どうして読み書きや学習の集中力が続かないのだろう?

その原因が もしかしたら「見え方」「みる力」にあるかもしれません。

生まれてから眼は発達し続けて、一般的に6~8歳にはほぼ完成すると言われています(視覚発達期、視覚感受性期)

今回の事例のお子様は視覚発達期に眼はしっかり完成していると思われますが、その後もこのように見え方のチェックはとても大切ということをあらためて感じたことが印象的でした。

視覚感受性期(6~8歳、10歳まで)の眼の発達を阻害するものが斜視弱視です。

しかし眼がほぼ完成した以降も、今回のように遠視があったり近年増加しているといわれる近視、あるいは乱視などがあって気が付かないと、ベストな学習環境ではなくなってしまいます。

検査によってまずはコンディションを知る。見え方に課題があれば、メガネをかけたりコンタクトレンズをしたりと対応策はあります。

みるみるプロジェクトでは、

  • ・こどもの「みる力」「眼のコンディション」は年々変化することが多い
  • ・まずは自身の眼のコンディションを検査によって知ること
  • ・そのために視能訓練士在籍の眼科受診をお勧めする
  • ・「みる力」は学習環境に影響する。20歳ぐらいまでを「こどもの眼」と呼びたい

という啓発のため、このようなイベントでの視力検査体験を行っています。

この事例の保護者様も、早速親子で視能訓練士の在籍している眼科を受診します!と言ってくださいました。

眼科医療現場だけでなく、こうしたイベントでの啓発はとても重要なんだなとあらためて感じた一日でした。


平良美津子 PROFILE

北九州市出身/大分視能訓練士専門学校卒業。北九州市立若松病院などで勤務後、1年間トラックドライバー経験。医療法人大里眼科クリニック(北九州市門司区)勤務、師と仰ぐ辰巳貞子先生のもとで小児眼科を学ぶ。福岡市立こども病院眼科を経て、現在複数の眼科クリニックで勤務。後進の視能訓練士育成/異業種交流(弱視就学支援・eスポーツ研究等)/弱視早期発見活動にも積極的に関わる。日本視能訓練士協会会員/日本弱視斜視学会会員/一般社団法人みるみるプロジェクト参与/福岡eスポーツリサーチコンソーシアム参画会員。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

  • こんにちは…見え方チェックの啓蒙活動、大変ご苦労様です…
    愚息もそうでしたが、携帯でのゲームにはまり、長時間の使用に懸念がありました…夏休みにどんな生活だったのかその内容を確認・データ化出来れば対処法も変わるような気がします…大人のようにZoomの活用が増え、PCに向かう時間も増加している現代人の生き様の変化が気になってます…
    それ故幼少期からの気付きが大切だと思っております…
    どうぞお元気でご活躍下さいませ…❗️

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