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追悼‐こどもめがねのバトン‐田島隆二さんを偲んで

2024年2月 福岡市で永年こどもめがね店として活躍された田島隆二さんが逝去されました。たくさんの子どもたち/保護者/眼鏡業界/眼科関係者から頼られ慕われたプロフェッショナルの逝去を哀悼し、ご家族様了承のもと追悼記事を公開します。

田島隆二さん

田島隆二さんは眼鏡店勤務一筋40年以上。百貨店メガネサロンなどを経て、岡眼鏡店(福岡市博多区)で永年こどもめがねを中心に担当,同店閉店後はメルック和白店(福岡市東区)に移り活躍。

フィッティングの難しい重症患児の治療用眼鏡にも見事に対応する高い技術力。子ども一人ひとりを愛してやまない人柄。遠方からも多くのお客様が来店,慕われました。その存在は眼鏡業界でも尊敬をあつめ,みるみる手帳やみるみるプロジェクトにも多大なご協力をいただきました。

独自に磨き上げた技術

治療用眼鏡装用患児には様々な疾患を抱えた事例も多くあります。お顔立ちも個性があり適正なフィッティングにはかなりの技術が必要。

特に幼少期の子どもは極端に鼻の根元(鼻根/鼻梁)が低く、写真のようなプラスチック枠の場合、鼻当てをキレイに重ねていく「鼻盛り」という加工を施すことがあります。

田島さんは最大3枚重ねる「三枚盛り」が出来る技術も駆使し、同業の眼鏡店さんにも広く知られた存在でした。

決して自ら技術を誇ることなく、常に研究を欠かさず新しい手法や技術を創出していたことにも驚かされました。仕事への静かなる矜持を感じていました。

お子さんを真ん中におく

田島さんのマインドはいつも子どもたちが真ん中。裏表が全くなく技術を誇らず常に謙虚で物腰柔らかな心優しき紳士でした。

仕事のどんな局面でもお子さんを第一に考える。

“お客様第一”は誰もが心がけるテーマですが、私たちは田島さん以上の方と出逢ったことがありません。

お子さんたちに力を尽くす姿勢は仕事や眼鏡の関わりをこえ愛情に溢れていました。

子どもたちはその鋭い感性で分かるのでしょう、来店した多くの子どもたちから慕われていました。

指先で全てを洞察する

なかには言葉をなかなか発することが難しい患児も少なくありません。自分の気持ちや感覚を言葉で表現できないのです。

“メガネをかけたお顔に手を添え
全てを洞察する”

本当に気持ちよくフィットしたとき
言葉で表現できないお子さんは
静かに ニッコリと
このうえない笑顔を見せてくれます

2019年インタビューにて

30~40分程かけて丹念に加工調整した眼鏡。

まさに仕立てるといった手仕事でお顔に沿った眼鏡に仕上げます。

子どもたちの忖度ない率直な反応。

仕事のやりがいを語る田島さんの表情は何とも素敵でした。

“お子さんたちからいただいた”

田島さんは同業他社にも惜しみなく技術伝承に協力してくれました。みるみるSHOP講習会も率直に伝える姿勢に企業や店の壁はありませんでした。

私の技術や経験は
お子さん達からいただいたものです
業界の後につづく皆さんに
お伝えして恩返ししたい

みるみるSHOP講習会にて

誰にでも、隔てなく。自ら誇ることもなく。

真っすぐな佇まいは、ただひたすらに子どもたちのためだったのですね。

東京からも見学者が

想いを同じくする人

▷視能訓練士平良美津子

福岡市立こども病院勤務の頃、多くの担当患児が田島さんに眼鏡を作ってもらいました。保護者は皆さん「あそこまでしてもらえるなんて」と感激していたことが思い出されます。

みるみる手帳記入も素晴らしかった。患児と保護者の様子、その日のやり取り、交わした会話…患児の様子が多角的に把握でき、手帳を通じて田島さんの人柄と観察眼が伝わってきました。眼鏡店も治療チームの一員という理念そのままの存在感をいつも感じました。

お子さんに注ぐ愛情,洞察力。

豊かな成長を願う想い。

仕事に対する使命感。

そして優しい眼差し。

心から敬愛していました。

お店に会いに行くのが楽しみでした。交わす言葉以上に通じるものが溢れるような時間。

もっともっとたくさんの視能訓練士に田島さんの存在をお伝えしたかった。子どもの医療に関わる一員として学ぶべき人でした。

また会いたい。いつまでも忘れません。

田島さん、見ていてくださいね。

また会う日まで

▷みるみる代表 鈴木達朗

私が眼鏡を愛しているのは、その1本にたくさんの人が深く関わる物語があるから。

眼鏡はビジネスとは違う。一人ひとりと飽きずに付き合い続ける“商い”でありたいと思う。

人々がバトンを繋いだ先に、子どもたちの心豊かな成長があって、使う人の豊かな生活があって。

接しているだけで 眼鏡がもっと好きになる。

田島さんはそういう方でした。

願わくばもっとその存在を伝えていきたかった。

眼鏡にはこういう人たちがたくさんいます。

ひたむきな存在をもっと伝えていきたい。

田島さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

いつか また会う日まで。

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