全国でたくさんの患児保護者が弱視斜視の治療/訓練に取り組んでいます。
そんな保護者の一人、布アイパッチ制作者齋藤祐子さんからみるみる手帳の感想をお寄せいただきました。
株式会社マザーソリューション代表の齋藤祐子と申します。
福島市でハンドメイド子育て用品を制作販売するECサイト「子育てママの店アトリエamane」を運営しています。
https://www.rakuten.ne.jp/gold/atelier-amane/
当店販売の商品は全て私が子育てしながら
「あったらいいな」と思い作ったオリジナルグッズです。
実はわたしも、子どもの弱視が見つかり治療中の保護者の一人です。
(関連記事)たどり着いた布アイパッチ制作‐保護者エピソード
その経験から、弱視の遮蔽訓練に必要な布アイパッチを作っています。
よろしければご覧いただければ幸いです。
(みるみる解説)アイパッチによる 「遮蔽訓練」
治療保護者の一人として、みるみる手帳は本当に素晴らしい存在と思います。
わたしが感じたそのポイントをお話しします。
わからないまま進んでいく?不安
もともと、眼の仕組みとか子どもの眼の発達といった基礎知識を持っている保護者は稀と思います。
わたしもそんな一般的な保護者の一人でした。
娘が3歳半健診で眼の異常が疑われると指摘され、精密検査受診した眼科で「弱視」と診断されました。
- こういう原因で弱視です
- 治療用眼鏡を作ってください
- これがメガネ処方せんです
- 次は〇ヵ月後に来てください
と眼科で説明いただいたのですが…
正直あまりに突然で、慣れない専門用語や数値が聞き取りにくく、不安でいっぱいの状況。
屈折異常/遠視/弱視/斜視/両眼立体視etc…どこかで聞いたことがある気もするけどやっぱりよくわからない。
なかなか理解できず、基本的なことや同じことを何度も質問したいけれど、
忙しそうにしている先生や検査の方に正直聞きにくくて…何も聞けないまま治療がはじまりました。
まさに「不安」な治療の出発。
それでも受診を続け、メガネをいつもかけるように取り組むのですが、
ふと「本当に一歩でも良くなっているのだろうか?」とやはり不安が頭をよぎることも。
みるみる手帳には「遠視とは?」「弱視とは?」などしっかり理解したい基本が掲載されています。
ふとわからなくなったとき、何度も読み返すことで
「そうだったね、そうだよね」と落ち着いて理解を深めることができると感じました。
振り返りが前に進むチカラに
もう一つ、【子どもの眼の成長記録】という視力のグラフページがあります。
これは一歩一歩、治療が進んでいることを実感できる嬉しいページですね。
視力にもいろいろあって、一般的に知られている裸眼視力だけでなく
治療で伸ばす目標となる
【メガネをかけたときの視力(矯正視力)】や
【近くを見るときの視力(近見視力)】まで記録。
治療は数年がかりで取り組むことがほとんどだそうです。
長期的に視力推移をグラフで振り返ると
「あぁ治療が進んでいるんだな、少しずつ良くなっているんだな」と
日々の取り組みに自信を持てる手帳になっていると感激しました。
母子手帳の予防接種記録のように眼科さんで書いてもらえたら親としてありがたいですね!
メガネ屋さんで無料調整は良いコト!?
治療には必ずといってよいほど治療用メガネが必要だそうです。
うちの娘も治療開始の3歳からメガネ装用です。
とあるメガネ屋さんで買った後、下の子がメガネにいたずらしてしまい
その都度調整に訪れていたのですが
内心は
【何度も無料調整に行くのは悪いよなぁ…】
【本当はお店にとって迷惑ではないだろうか】
と申し訳なく思っていました。
買った後そうそう何回もお願いするのはどうしても気が引けるものです。
「メガネ屋さん=メガネを買うところ」
「買わないと入店しにくい」固定概念があって
子どもがいたずらしなければメガネ屋さんを訪れる機会は「購入時だけ」だったかもしれません。
しかし、このお店で調整で何度もお世話になり子どもの目の事やメガネの豆知識を色々教えてくださいました。
本当にありがたくて、いまでは共に子どもの目の成長を見守ってくれる応援団のような存在です。
引っ越しした今でも、買い替え時は必ずこのメガネ屋さんに。
娘の治療にとって欠かせない存在になっています。
メガネ屋さんとを繋ぐ工夫が
みるみる手帳には
【みるみるステップ‐めがねの調整あしあと‐】やメガネの使い方ページがあり、驚きました。
調整のたびにメガネ屋さんでシールを貼ってもらうんです。
「調整に行くことは良いコトなんだ」と安心感があります。
みるみるネットの情報で、メガネ専門店のなかに治療に対して深い想いをもって対応しているお店が多いことを知りました。
「メガネの調整だけで訪れるなんて…」と思っている親御さんはとても多いと思うので、この手帳をきっかけにもっと多くの人が気軽にメガネ屋さんに足を運べるようになったらいいなと思います。
わたしたち保護者の不安/気持ちをわかってくださり心から「アフターフォローに尽くしたい」と応援してくれる存在はありがたいです。
自分ひとりじゃない!という手帳
眼の弱視、数年がかりの治療、メガネが必要etc…
思いもよらなかった治療。保護者として様々な想いを経験しました。
どうして弱視になったのだろう、
自分がなにか悪かったのでは…
と思い詰める事もありましたし、実際同じように感じてしまう保護者さんも多いようです。
布アイパッチを販売させていただいていますので多くの保護者さんからメッセージをいただいています。
「あ~わかります!」というお気持ちばかりですね。
ときとして思い詰めてしまったり急に孤独な気持ちになったりしてしまうのですが、
みるみる手帳は制作者の平良さんのお人柄どおり
「一人じゃないよ、みんなで取り組んでいくんだよ。素敵な治療なんだよ」
と安心させてくれる存在だなぁと感じます。
メガネをかけるようになった子どもたちみんなに「みるみる手帳」が届けられる日が来たらいいですね!!
この手帳が「眼科さん」「メガネ屋さん」「お父さん・お母さん」を繋ぐ架け橋になって
弱視の子どもたちをみんなであたたかく見守っていける社会になったらいいなと思います。
この手帳が一冊でも多く親子の手に渡り、子どもたちの治療が力強く進むことを心から願っています。
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