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弱視治療の経験~学生インタビュー

こんにちは、視能訓練士の平良です。

視能訓練士は創設50年を迎えた眼の医療専門職です。

今回は視能訓練士養成校で学ぶ二人の学生さんインタビュー。
実はお二人とも、幼児から弱視治療で関わらせていただいている患児さんです。

RさんとKさん

※ご本人は顔出し了承済みですが当方判断により仮名/お顔はぼかしています

目次

思えば15年以上!?

平良:あらためて対談風インタビューになりましたがRさんもKさんも本当にお付き合い長くなりましたよね。あらためてこんな風にお話しする機会をいただいてとても嬉しいしなんだか不思議な感覚です。

今日は二人とも視能訓練士養成校の現役学生さんとしてよろしくお願いします!

Rさん:よろしくお願いします!

わたしは2歳のときに斜視弱視がみつかって以来、大里眼科で治療訓練してきて斜視手術も受けました。いまでも経過観察で年に数回受診しています。長く通院しているなかで

辰巳先生と一緒に働きたい!

と視能訓練士を目指すことに決めました。

Kさん:わたしは3歳のときに同じく斜視弱視がみつかり、Rさんのようにフレネル膜プリズムを貼った治療用眼鏡をかけて斜視手術も受けました。検査や訓練でずっと平良さんはじめ視能訓練士さんに担当してもらいました。

進路を考えたときに「平良さんみたいになりたい!」と思って視能訓練士養成校に入学しました。Rさんとは同じ学校(学年違い)で入学後に同じ大里眼科で治療経験があることを知り意気投合しました。

平良:お二人とも気がつけばもう15年以上?眼科でお会いしてることになりますよね。年月が過ぎるのは早い!あらためてお話しすると、こうして立派に成長されて同じ視能訓練士学生になったお二人を見ていると嬉しいです。

幼い記憶

平良:ところで、どちらも2,3歳から治療開始しましたが、幼い頃どんな感覚だったの?何か思い出はある?

Rさん:実は…わたしの眼科受診のときの記憶は意外と明確ではないんです。受けた検査を一つ一つはっきり覚えているわけではないというか。

受診して長いので眼科に行くことは全然特別なことではないからかも知れません。ただ、風が出る眼圧計(注/ノンコンタクトトノメータ)が凄く苦手で(笑) あれが毎回嫌(笑)

とにかく辰巳貞子先生の記憶が鮮明で。

あんなに芯が太くて、なのに繊細に繰り返し診てくれる先生はいないと思っています。

眼のこと以外の、例えば読み書きとか学習状況とか わたしの成長具合まで診てくれて、ダメなものはダメ!と相手(注:保護者や患児)に伝えるチカラを持っている辰巳先生をとても尊敬しています。一緒に働きたい!と視能訓練士の道を選びました。

Kさん:いま遠方の学校そばで下宿しているので、最近は他の眼科を受診する機会もあるのですが、大里眼科は他の眼科より検査が細かいんだなと違いに気がつきました。辰巳先生って本当にすごいんだなぁと。

読み書きが大好きに

Kさん:何年もかけて治療するなかで、アイパッチをしながらレッドペンシルトレーシングとか 字ひろいとか 文字を介した訓練をしました。

わたしはおかげで読み書きがとても好きになりましたよ。文字に馴染んだ訓練がきっかけで習字も学びました。

読書が好きになったし、書くことが大好きに。弱視訓練で得たものだなぁといつも感じています。

わたしは辰巳先生に診察してもらいながら、検査や訓練を担当してくれた平良さんに凄く興味をもちました。

いつも楽しそうに「ランドセルは何色を選んだの?」「来月は誕生日やね」「夏休みはなにするの?と同じ目線でお話ししながら検査してくれるんです。この人ってお医者さんなのかな?好きだなぁと思いながら育ちました。眼科に行くのが楽しみでした。

進路を考えたときに、「平良さんみたいになりたい!」と家族に相談して視能訓練士を目指すことにしました。平良さんが出ているみるみるセミナーに参加したりみるみるプロジェクトのSNSもフォローしています。

▷ みるみるInstagram https://www.instagram.com/mirumiruproject/

平良:師匠として尊敬している辰巳先生と働きたいなんて思ってくれて嬉しいです。わたしのこともそんな風に思ってくれてとても光栄です。

お二人とも外来で接していてみるみる成長していく様がわかりました。最初の頃は不安そうだったりよくわからないまま検査を受けている様子だったのに、いつの間にか一人でスタスタと検査室に来たり検査の意味をよく理解して積極的に回答したり。お声かけしたときの話の受け答えぶりからも日々成長しているとわかります。

そういう姿を拝見できるのもこの仕事の楽しさの一つなんですよね。

エネルギーにあふれていて元気がもらえます。

難しいけど…

平良:視能訓練士の学校生活はどうですか?

Rさん:率直に言うと学ぶ内容は凄く難しいですね!国家資格ですから当然ですが…見ることって光学からのことまで深いんだなぁと驚きました。私たちが幼い頃から受けた検査はこんな意味があったんだ!とか思いながら学んでいます。

Kさん:わたしも全く同じ!それでも学校は友達といるのが楽しくて。平良さんはいつも「遊びも勉強もたくさん伸びやかに経験してね」と言ってくれてます。

平良:それぞれ卒業したら…もう数年以内に同じ視能訓練士!そうなったらとても素敵ですね。

たくさん学んで、いろいろ教えてね!お恥ずかしながらまだまだ知らないこともたくさんあるので頼りにしてます!

インタビューを終えて
▷師匠:辰巳貞子先生の取り組みがこのように人に伝わっていく様がとても嬉しかったです。
▷将来の強い目標がいまあるわけではなくとても自然体で素敵でした。
▷いつか明確な目標が出来たら見守ってあげたい、その応援のためのみるみるプロジェクトの仕事に意を強くしました。


実はこの日、歴代の治療用眼鏡も持ってきてもらいました。何年も調整にあたってきたメガネ店【メルック門司店】での楽しい&感動インタビューは…次回公開!


音声配信アプリ「stand.fm」でこの話題のトークしています。お時間あるときにお聞きいただければ嬉しいです


平良美津子PROFILE

北九州市出身/大分視能訓練士専門学校卒業。北九州市立若松病院などで勤務後、1年間トラックドライバー。医療法人大里眼科クリニック(北九州市門司区)勤務、師と仰ぐ辰巳貞子先生のもとで小児眼科を学ぶ。福岡市立こども病院眼科を経て、一般社団法人みるみるプロジェクトを有志らと共に設立。検査/訓練に立ち会った患児はのべ7万以上。現在複数の眼科クリニックで勤務。後進の視能訓練士育成/異業種交流(弱視就学支援・eスポーツ研究等)/弱視早期発見活動に積極的に関わる。日本視能訓練士協会会員/日本弱視斜視学会会員/一般社団法人みるみるプロジェクト参与福岡eスポーツリサーチコンソーシアム参画会員。

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